ミネラルウォーターは水道水よりも劣るが高い
夏になると冷たい飲み物が欲しいですね。
ジュースは体に悪いので、健康的にミネラルウォーター・・・そんなイメージがないですか?
実はそうではないと言う事実をご存知でしょうか?
詳しくお知らせします。
ミネラルウォーターのイメージ
お店では冷えていて、ペットボトルの表面には水滴がついている。
夏の暑い時期に、ゴクゴクと一気飲み・・・そんな感じでしょうか。
ジョギングの後等、運動した後に水分補給にミネラルウォーター。
かなり体によさそうです。
水分大事ですからね。
しかも、なんたって「ミネラル」ウォーターですから。
ミネラルが体に補給されて良さそうです。
ミネラルは体に吸収されない?
環境学の権威、安井至東京大学名誉教授によると、「水でミネラル分を補給するのは難しい」とのことです。
食べ物と一緒にミネラルを摂取すると、体に吸収されるのですが、液体の場合は、ミネラルは吸収されていない、と。
ミネラルウォーターの中のミネラルは、ほとんど吸収されないと言うことなので、含有量がどの程度かと言うのはどうでも良さそうです。
同、安井教授は「プレシーボ効果」(=気のせい)ではないかともいわれています。
ちなみに、日本の法律でミネラルとして認識しているのは以下13種類です。
亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・モリブデン・ヨウ素・リン。
ミネラルは人の体内で作ることは出来ないので、毎日の食事から摂る必要があります。
プレシーボ効果の水
ミネラルウォーターの他にも、体によさそうな水はあります。
「波動水」、「クラスター水」、「マイナスイオン水」、これらは、はっきり言ってただの水です。
一時期話題になった「海洋深層水」も海の深くからくみ上げただけでただの水です。
あたかも「体に良い」みたいなCMが問題になり、公正取引委員会が入りました。
「水素水」は、水素にどの程度の効果があるかは分かりませんが、水素は元素的に最も小さいものなので、ペットボトル等に入れてもすべて抜けてしまいます。
水分子は大きいので、ペットボトルで止まります。
水素は抜けるのです。
ザルみたいなものをイメージしたらいいのでしょうか。
水分子は野球のボールみたいなもので、ザルでは止まります。
水素分子は砂とか、小麦粉みたいなものとイメージしたらいいでしょう。
ザルでは止まりません。
日本の水道水の基準
水道の水が飲めるのは、世界的にも珍しいです。
蛇口から出る水には、日本の法律で厳しい安全基準が設けられています。
供給側(浄水場)で出した水ではなく、すべての蛇口から出る水で検査されます。
その基準を満たしていない水道水は日本にはないと言うことになります。
この安全基準では、ヒ素、フッ素、ホウ素、亜鉛、マンガンなどにおいて含有量が一定基準以下であることが定められています。
ヒ素は、毒劇物法で言うと、毒物に指定されています。
亜鉛、マンガン、は、ミネラルとして指定されています。
つまり、ミネラルは含んでいたら水道水としてNGなのです。
これ以上入っていたらダメと言う値を「しきい値」と言います。
この値が低いほど、基準は厳しいのですが、ミネラルウォーターはしきい値がゆるいです。
ミネラルウォーターと水道水の各物質のしきい値
ヒ素5倍
フッ素2.5倍
ホウ素5倍
亜鉛5倍
マンガン4倍
ミネラルウォーターには、ヒ素が水道水の5倍入っていてもOKなのです。
水道水は、ヒ素はほとんど入っていませんが、言っても毒です。
全然入っていない方が良いに決まっています。
水道水は塩素が含まれる
水道水には殺菌目的で、塩素が含まれています。
蛇口から出た水に塩素が含まれていないと法律違反となります。
塩素は、摂取して良いのか、悪いのか、と言う話ですが、危険性がゼロとは言えません。
ただ、非常に小さいのです。
実際、小学校の時にプールに入れてあった「白いあれ」は塩素です。
殺菌目的で入れていました。
水道水は、塩素と元々の物質が反応してトリハロメタンが生成されます。
世界保健機関(WHO)曰く、「これらの副生成物による健康へのリスクは、不十分な消毒によるリスクと比較して非常に小さい」としています。
程度の問題として、塩素の危険性は十分小さいのです。
ミネラルウォーターには塩素が含まれない
ミネラルウォーターには塩素が含まれない、と言うのは良いことです。
ところが、菌に弱い。
キャップの封入が弱い場合は、前回週になる事態です。
また、一度開けたらすぐに飲み切らないと、雑菌が繁殖してしまいます。
どちらが良いのかは、人によると思います。
ただ、安全で、危険物の含有量が少ないのは「水道水」と言うのが事実です。
冷たいミネラルウォーターは美味しく感じますが、水道水も同様に十分冷やすともっと美味しいと言えます。